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2011年9月 4日 (日)

復興と地域資源、外部者としてのボランティアの役割

8月24日から31日まで「となりびと」に参加して5回目のボランティアに行ってきました。今回は、宮戸島漁協の水をかぶった書類の乾燥、支援物資の運搬、7月に支援した保育園の整備の続き、農作業の手伝いなどを担当しました。保育園では7月に植えたゴーヤが大きく育ち、カーテンとして役にたっているのを見て嬉しかったです。

Gedc0208 被災地では依然として泥だしや瓦礫の撤去などの作業もあります。また、避難所から仮設住宅に移った被災者の方々の支援などのニーズも増えて来ています。このような中、高齢化や地域経済の衰退といった災害前からあった問題への対処を踏まえながら、復興への道筋を本格的に考えて支援していくべき時期に来ていることを感じます。その手掛かりは「地域資源の発見と活用」ではないかと思います。

Gedc0200 災害の数年前、私は国道45号線を釜石から石巻まで走ったことがあり、その時、それぞれの町や漁村、海岸の美しさが強く印象に残っています。確かに悲惨な災害でしたが、海は昔の表情をとりもどしつつあります。今回、石巻市北上町の本地という集落に滞在することができました。静かで落ち着いた村で、夕方や明け方の周囲の静けさと美しさは格別です。大豆畑の草刈りを手伝いながら、これはグリーンツーリズム(エコツーリズム)として発展させる余地があるのではないかと思いました。作業が終わったあと、車で15分ほどの距離にある「追分温泉」に行きました。現在は避難所となっているので宿泊はできませんが、入浴はできます。「秘湯」の雰囲気がある静かな温泉です。もし状況が落ちつけば、農作業などの手伝い、津波からの復興の現状理解、現地産品の購入、温泉などのサービスの利用を組み合わせた「地域支援ツアー」を組めるのではないか、と考えた次第です。

Gedc0187 本地での夜のミーティングの議論で、外部者の役割として「これまで活用されてこなかった地域資源に気づいたり。震災後の地元の取り組みなかから、新しい社会や生活のあり方、価値観などを見出して、世の中に発信したりしていくことができる」という意見が出ました。まさに「目から鱗」でした。ボランティアは基本的には外部者ですのでそのことの自覚を持つことは重要です。そして外部者ならではの働きができると思います。これは、現在、途上国の農村開発などへの支援で意識され議論されていることと全く同じです。

災害は悲惨ですが、他方、それがなければとても出会うチャンスがなかった人々を結びつけ、新たな機会を作りだしてもいます。今回、ボランティアに参加することによって初めて東北地方の太平洋沿岸を訪れた人も多いと思います。これが新しいつながりを生み出し、地域資源の発見と活用につながっていくことを期待したいです。ボランティアにはまだまだ多くの可能性と役割があると思います。

私自身これからもボランティアを続けますが、秋は本業が忙しいため、これまでのように毎月行くことは無理そうです。31日、アイスボックスに石巻の海産物を一杯に詰めて帰ってきました。

<写真>

(1)橋浦保育園 7月に植えたゴーヤが育ち、緑のカーテンができました。

(2)追分温泉(石巻市北上町) 雰囲気のある山の湯です。

(3)大豆畑で草取りを手伝いました。

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コメント

私の親戚は仙台市内で海上保安官という仕事をしています。勿論、今回の震災で被災し、日常生活に支障が生じたことは言うまでもありません。しかし、仕事上、被災者を助ける側の立場にある彼は、実際に肌で感じたこと、心で思ったことを私に話してくれました。私は新年の挨拶の際に色々と聞いたのですが、その内容は私の想像を超えるものでした。
まず、安易な気持ちではボランティアに参加することはやめてほしいということでした。ただ「何か力になりたい」という気持ちだけではかえって現場の混乱を招く可能性があるそうです。このような意見は全く考えていなかったのが私の正直な意見であります。現在も被災された多くの方々は心に深い傷を負ったままであり、事態は復興に向かう以前に収束しようとしている段階にあるとおっしゃっていました。
また、もしも本気でボランティアに来る気があるのなら、インターネットなどのメディア情報を活用して、何かの団体で参加することを推奨していました。
今回、このような話を身近な人から聞くことができて、私にとって経験となりました。このような経験を聞いただけで満足するのではなく、これを実際の行動に移すことが何よりも大切であるということを感じました。

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